12Aug
”K/Pg境界”から分かる恐竜の絶滅の謎!?…
”K/Pg境界”という言葉…
あなたは聞いた事がありますか??
実はこの”K/Pg境界”は
”恐竜絶滅”を読み解く上で非常に重要なのです!
早速質問ですが、
”恐竜が絶滅した理由は何?”と聞かれて…
…おそらく多くの人は
”隕石の衝突”と答えると思います。
実際のところ現在様々な説がある中で、
恐竜絶滅の決定的要因は”隕石衝突”とされています。
さて今回はこの”恐竜絶滅説”を
”K/Pg”という地層から読み解いていこう!と思います。
・・・
先日行った「恐竜博2019」の事でした…
ここでも”恐竜絶滅”が1つの重要なテーマになっていたのです。
そしてこの絶滅理由を裏付けるものとして
”K/Pg境界層”が取り上げられていたのです。
それでは
順番に話していきたいと思います。
まず”K/Pg境界”とは何??から…
これは”地質年代区分”で使われる用語の事。
私たちの普段の生活ではまず聞かない言葉だと思います。
”K/Pg”はアルファベットの頭文字で
”Kreide”と”Paleogene”から取ったもの。
”Kreide(独)”は中生代の白亜紀を意味し、
つまり恐竜やアンモナイトが生息していた時代になります。
”Paleogene(英)”は新生代の古第三紀を意味し、
恐竜が滅び哺乳類や鳥類が繁栄していく時代を指します。
このK/Pg境界は
中生代と新生代の境目になるわけです。
実はK/Pg境界は世界各地で発見されていて、
この地層を境に
化石の種類が大きく変化した事が分かってきました。
つまりK/Pg境界の層を調べれば
恐竜が滅んだ理由が分かるというわけなのです!!
さてそんなK/Pg境界層から、
一体何が分かったかというと…
・・・
実は高濃度のイリジウムが含まれていたのです!
通常の30倍にもなる10ppbのイリジウムが含まれていました。
ちなみに”イリジウム”は元素の一つで、
通常では0.3ppbとごく微量しか地表に存在しないそうです。
※”イリジウム”とは…
…原子番号では77番目になる元素(Ir)。
現在採掘されている量も少なく、
希少金属として扱われているものです。地球の地殻中では微量しか存在しないとされていますが、
地球内部のマントルや隕石には
多くのイリジウムが含まれていると言われています。
…その後
現在のカリブ海から大きなクレーターが発見!
そして様々な調査からこのクレーターが
隕石衝突によるものだとわかったのです。
恐竜が絶滅した時期の地層から
高濃度のイリジウムが含まれていた事。
そして発見された巨大なクレーターから…
…恐竜絶滅の原因は”隕石衝突”が最有力となったわけです。
隕石が現在のカリブ海に衝突した。
そして衝突した隕石が粉々に壊れ
水蒸気と一緒に大気圏に巻き上げられた。
それが世界中に降り積もり…。
太陽からの光も届かなくなり、
地上や海の気温は低下し、植物が育たなくなり…
植物を食料とする草食恐竜が減り、
その草食恐竜を餌とする肉食恐竜も亡くなっていった。
こういう流れになっていったそうです。
現在このクレーターから推測すると
隕石の直径は10km以上になると言われています。
ちなみに恐竜絶滅後に
いち早く台頭してきたのが”哺乳類”だそうです。
ここまで信ぴょう性がある結果と調査から
私も恐竜絶滅の決定的要因は”隕石衝突!”と思うわけです。
というか、
ほぼ間違いないだろう!!と思っています。
※なぜ”決定的要因”と言うかというと…
(参考)⇒恐竜絶滅の原因は何なのだろう?
そして…
今回の「恐竜博2019」で
気になった事!がありまして…
実は大量絶滅はこの白亜紀末を加えると
地球上で計5回もあった!というのです。
ではその5回というのが…
1回目の大量絶滅期は
”オルドビス紀末”(4億4,300万年前)に起こりました。
…この大量絶滅で地球上の生物の85%が姿を消したとされています。
”デボン紀末”(3億6,000万年前)
…主に海洋生物が絶滅したと言われています。
”ペルム紀”(2億5,000万年前)
…P/T境界層の時期になります。
この大量絶滅は歴史上最大規模と言われ、
約96%の生物が姿を消したとされているのです。
”三畳紀末”(2億1,000万年前)
…76%の生物が姿を消したとされています。
そして5回目が
今回の白亜紀末に起こった大量絶滅になるのです。
こういった絶滅期が起こりながらも、
生き残った種が進化し今に至るわけですね!
・・・
「恐竜博2019」の様子の一部です。
今では地層から様々な恐竜の化石が発見され、
そして
骨格模型としてこうやって見る事が出来る!
「恐竜博」に行く度につくづく思う事ですが…
まさに恐竜時代はミステリーの宝庫!!ですね。
…子供から大人までが恐竜に魅了されるわけが
何となく分かる気がした今日この頃なのでした。
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